こんにちは!まっつんです。本日は光や色に着目して、空がなぜ青いのかについて解説します。
皆さんの日常における、なぜ?を解決できればと思います!

みなさん、日中の青い空ってとても綺麗ですよね!同じく夕日の赤い空もとても綺麗ですね。
このように空の色は時間帯によって異なりますが、なぜ空の色が青色だったり赤色だったりするのかご存じでしょうか。そもそも空気は色がついていませんよね。もし空気が青色だったら空だけでなく、見える景色が全体的に青色になってしまいます。
このことを理解するには、まず光とはどのようなものかをザックリでも理解する必要があります。その上で空の高いところで一体何が起きているのかを説明します。
結論から話すと、太陽光のレイリー散乱により青色の光が空一面に広がることで青く見える。一方で夕日は日中に比べて太陽が遠い位置にあるため、散乱した青色の光は弱まり、代わりに赤色の光が目に届くからです。
光とは
光は波?
光とは電磁波の一種です。図1のような「波」の性質を持っていると考えていただければ良いです。その波の波長が短いものは青(紫)色(約400ナノメートル)に、波長が長いものは赤色(約700ナノメートル)に見えます。こうした光を可視光線といい、一般的に私たちが「光」といえばこの可視光線を指します(図1)

夏の肌に天敵の紫外線は波長がより短い(約10~400ナノメートル)光であり、カメラなどに使われている赤外線は波長がより長い(約700ナノメートル~1000マイクロメートル)光です。私たち人間はこの~紫外、赤外~の範囲は脳が認識できず、可視化できません。そのため光(色)として認識できる波長領域を可視光領域といいます。
・「ナノメートル」は1mよりも10億分の1短い長さ
・「マイクロメートル」は1mよりも100万分の1短い長さ
太陽光は何色?
それでは太陽光は何色でしょうか。白っぽいような色をしていますね。これは先ほどの可視光領域の光、青色~赤色までの全ての光(波長)を含んでいるため白っぽく見えます。それでも空は白く見えません。白く見えるのは雲です(雲が白く見える理由は別記事)。
空が青く見える理由
通常光はまっすぐに進む性質を持っていますが、空気中の分子(酸素や窒素、水など)やホコリなどにぶつかると、光は散乱、透過、反射、屈折、回折、吸収します。空が青く見える理由はこの「散乱」によるものです。
レイリー散乱
光が空気中の分子に当たると図のように色々な方向に光が飛び散ります(散乱)。この散乱をレイリー散乱といいます(正確には光の波長よりも小さな分子に光が当たった時に起こる散乱のこと)。可視光のどのような光でも同じ散乱は起こりますが、青色の光は以下のような特徴を持っています。
・波長の短い青色の光は、波長の長い赤色の光と比べて、分子との衝突回数が多い
・波長が短いほど散乱した光は強い
波長と分子との衝突回数のイメージは図の通りです。波長が長いほど障害物があっても当たらずに通り過ぎてしまいます。また、青色の光の散乱強さは赤色と比べて約16倍強く、この散乱した青色光が空一面に広がるため、空は青く見え、かつ太陽がない場所も青く見えるのです。


夕日の場合はどうか
さて日中の空が青く見えるのは分かりました。では夕日はどうでしょうか?
日中と夕方で異なるものは太陽の位置です。より正確には観測者(あなた)と太陽との距離が、日中よりも夕方の方が遠くなります。距離が遠くなると散乱した青い光はだんだんと弱くなっていき、私たちの目が認識できなくなります。一方で赤色の光はそもそもあまり散乱しないため、直接私たちのもとまで届くことで夕日の空は赤く見えるのです。夕日と反対側の空を見てみましょう。赤ではなく薄暗い青色ではないでしょうか。散乱した青い光がほとんど空に残っておらず、かつ直接赤い光が目に届くこともないからです。

また当然ながら日中でも赤色の光は私たちの目に届いていますが、それ以上に散乱した青色の光が強いため空は青く見えます。
いかがでしたでしょうか。空が青く見える理由は分かりましたか?
まとめの表はこちら。

他にも光や色の不思議について以下のような記事を執筆予定ですので、合わせて読んでみて知識を広げてみてください!
・雲が白いのはなぜ?
・シャボン玉が色づくのはなぜ?
・炎色反応は何が起きている?
以上、空はなぜ青いのか、でした。